『ウェブを進化させる人たち』7

株式会社アイスタイル、代表取締役兼CEO、吉松徹太郎氏。

うーんこれもまた私の利用していないサービスだぞ。その手の雑誌もほとんど読まない…髪切りに行って、なんか待たされるときとかに目を通すっていうくらいなもので。

しかし、わからない分野だからこそ、私情や直感を挟むことなく読めたかも知れない。こういう市場Aがっあって、どういう状況で、でアイスタイルはどうしているのか、とか。

吉松 化粧品が面白いと思ったのは、マーケティング費が非常に大きい業界だったからです。…

(p.57-58)

インターネットというメディアが出て来て、このマーケティング費の何パーセントかがネットに流れる、と。もともとがデカいだけに、パーセントが少なくても十分な資金が得られる、と。で当たった訳です。化粧品云々とかいう人がネットなんか活用するんかいな、と思わなかったところがすごいなと思いました。

ビジネスモデルは、広告と調査、コマースなどを組み合わせたものだそうだ。どれかを中心にしているわけではない、とのこと。まあ、それぞれの分野でメインストリームは発達していて新規参入の余地はないんだろうな。しかし、組み合わせてそれぞれの利便性をくっ付ければ、まだまだ市場はあるということか。

後は、口コミ・コミュニティを育て、コミュニティを通じて得た情報でマーケティングを支援して延ばしたそうだ。私の数少ない知識と経験から言うと、化粧品っていうのは、私の知る限り最も口コミ情報に頼る商品だと思う。誰だって、万人に合う化粧品なんてないって知っているからね、実際に自分の知っている人、会ったことのある人=直に見たことのある人、の、あの肌あのメイクは何故なの何れなの〜?ってなもんです。そして誰だって、雑誌なんかの記事はスポンサー記事だってことを知っているから、女優のなんとかさんが「私もコレ愛用してます♪」なんて言ったって、その他にもン十万円もエステとかに突っ込んでんだろうよ、って見ているわけで、説得力がないのです。

企業側のマーケティングプロセスに反映してよりよい商品作りに活用してくれるのなら、私は喜んで自分のデータを挙げるけどね。それで私が何を損するってわけじゃないしね。

吉松氏はまた、行動ターゲティング広告についても注力している、と話していた。あーこれも、化粧品という分野に置いては、比較的その行動が分析しやすいのではないかと思います。(吉松氏も、それを狙ってのことらしい。)向いている。ただ、その人が提供する情報の中にはノイズがたくさん混じっているとおもうから、それを選り分けるのが大変かと思います。あと、プライオリティー。トップ・プライオリティーに関する遡求はすごいからね、化粧品。単位1ケタ違う化粧品を混在で使っている人か、けっこういるもんね。

リアルとの連携である、とか、店舗をメディアとして店舗に情報配信、情報収集する仕組みも練っていく、そうだ。うーん、これも化粧品だからできる、と言えるような気がする。化粧品は今でも、対人販売が主流だもんね。ネットで買い物する人も、必ずリアルで試しているような気がします。って、私はほんと知らないんだけど。でも、市場としておもしろいし、学ぶべきことがありそうなので、ちょっと見てみる必要はあるなと思いました。