『ウェブを進化させる人たち』5

宇佐美 やはりショッピングに関しては、ユーザーに対して単に情報を羅列するだけはなくて、きめ細かい見せ方が必要になってくるんじゃないかと思っています。…
例えば、デジカメを検索するときとPCを検索するときとでは、価格やスペックの比較に必要な情報が全く異なるので、それをいかにきめ細かくできるか。これは人間の手が介入する部分がどうしても残ってくると思うんですね。ですので、Googleが今行っているような、すべてをロボットで行うのとはちょっと違うものになると考えています。

(p.36)

これは、まったくその通りだと思う。「人間の手を介した見せ方」とは思わないけど…。少なくとも、普通のサーチじゃだめだというところは賛同します。

湯川氏は、自分の価格.comなどでの買い物経験をあげ、どうやって信憑性の高い情報を得るか、ということについて述べている。ここでの信憑性の高い情報、とは、自分の使い方にあった製品、と判断出来得る情報のことである。湯川氏は「自分と同じようなニーズを持っている人のブログで書かれていた情報」って言っているけど、その人って、ホントに存在している人っていう保証はあるの? その人が本音でその記事を書いているって保証はあるの? それをサポートできるような仕組みってできるのかな? 今のところ私は、リアルに知っている人でないと、どこまでも胡散臭さが拭えない。かと言って、私が「友だち」と呼んでいる人の中には、一度も会った事のない人も多く含まされているのだけれど。

数多のブログが信じられなくて、「友だち」が信じられる、この差はなんなんだろう? これを仕組みとかシステムで埋めることができるのだろうか?
湯川氏は「それは自分で探していくしかない」って言っているけど、それって結構難しいことだと思います。だからみんな釣り記事とかに騙されちゃうんじゃないの?

AllAboutは、プロだから信じられる、というよりも、少なくともこの人のことをプロだと思っている人がいて、この人の意見はお金を払ってまで請う価値のあるものだと誰かが判断して、この人もプロとして書いているんだ、ということがわかる、という「信頼度」が感じられるので、まあそれ相応に信じられる、というか、参考になる、っていう感じかな。

さて、携帯・モバイルの話。

湯川 お店に行って、バーコードリーダーか何かでピッと読み取ると、御社のサービスで価格比較が可能で「一番安いのは実はここですよ」とか「そんなお店で買わなくていいですよ」となったとする。

このサービス、欲しいですね! はい、ユーザーとしては嬉しいです。

でも、うーんやっぱり、リアルショップにとって有益な情報とするビジネスモデルは難しいみたいですね…。ってことは、このサービスは実現されない、かー。

宇佐美氏は今後、マーケティング情報を活かしたサービス提供とモバイルサービスを提供して行きたい、とのこと。どれだけユーザーのうれしいサービスに近いサービスを提供してくれるのか、今後が楽しみです。