『ウェブを進化させる人たち』4


株式会社ECナビ代表取締役CEO宇佐美進典氏。

すいません、ECナビ、使った事ありません。私は価格.comを使っているので。正確には「使っていたので」。今は全くこの手のサービスは使っていません。

うーん、どこの誰かわからない人たちの「口コミ情報」って、イマイチ信じられないんだよね〜。本とか音楽とかならともかく。

本とか音楽とかなら、というのは、本と音楽に関しては今まで自分もいろいろ成功/失敗してきたので、どこの誰かわからない人の情報であっても、その人のバックグラウンドがちょっとわかる情報があればその情報の信憑性が推測できるようになっている、ということがあるのでは、と思います。あと、本とか音楽とかなら、失敗しても損額はせいぜい3000円かそこらなので、乗っかってもいいかな、と思えるのです。

湯川 …価格.comがもう既に王者の一にあり、確立した存在だとみんなが思っていた中で、そこに果敢にも挑戦しようと思ったのはどういう理由からなんですか。

宇佐美 そうですね。すごく“逆”かなと思って。価格.comが強いがゆえに誰も挑戦しなかったという状況の中で、価格.comもある意味ちょっと油断していたところがあったんじゃないかなと思います。…

宇佐美 追いつけるかな、追い越せるかなと(笑)。

(p.32-33)

この発想は私にはなかった! なんか、経営者の視点という気がします。こういう攻め方ができると、実は世の中にはまだまだ手が出せそうな分野がたくさんあるんじゃないかと思いました。

湯川 私自身は、ECナビの将来はかなり有望だろうと思っています。と言うのは、今までのwebというのは割と従来型メディア的な色彩が強くて「コンテンツ+広告」成り立っていましたが、これからはやはり「コンテンツ+物販」で成り立つ時代になるんだろうなと思うんです。コンテンツというか「人のつながり+物販」になってくるんだろうなと思うんですね。ECナビがそこをしっかり押さえておられるっていうのはすごいと思います。

(p.35)

今までのwebというのは割と従来型メディア的な色彩が強くて、というのは、賛同するけど、これからは「コンテンツ+物販」「人のつながり+物販」っていうのは、どうなの、と思います。物販までセットにできるかなあ。

私は、webでは「人のつながり」だけにしといて、現実世界へとそのリンクをシフトして物販を展開する、というふうになるのではないかなあと思っています。所詮はネット、そこにあるのは繋がりやすく切れやすいコミュニティーなんじゃないかなと。でも、一旦現実世界でつながりが確立されると、そのリンクは切れにくいつながりであると思うのです。そしてネットはそれをサポートする協力なツールとして存在する、と。ネットが主役っていうのは弱いリンクなんじゃないかなと思うのです。